『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』に感銘を受けた件
デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術(Kindle)(オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ 著)、凄い本でした。
本に「凄い」って形容詞もおかしいんですが、目からウロコがボロボロと剥がれ落ち、マーケットだけじゃなくて、日常生活にも応用できる思考のやり方。
本書から得るものは非常に大きく、今後の人生において大いに役に立ってくれると思います。
心に響いたページにチェック入れてたらこんな風になっちゃいました。教科書に赤線引きすぎてどこが重要ポイントかわからなくなってる学生か。
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『デイトレード』はまずオリバー・ベレス氏とグレッグ・カプラ氏の失敗談から始まり、どんなにプロのデイトレーダーでも無敗はありえないと。誰でも負ける。
その中でプロと呼ばれるのは、いかに負けを小さくできるのか、ということ。
つまり本書は、投資で「勝つ方法」じゃなくて、「上手い負け方」の心得なんですよ。
具体的には、自分の決めたルールを守り通せ、更に言うと「損切りのタイミング」については一番繰り返し出てきます。
そんなのわかってる!けどいざ実践できない。その心の弱さをどう克服するのかを指南しています(トレードを毎回紙に書き出して、自分の敗因を理解する「敗者の日記」をつける事など)
特に166ページ~167ページの「損切りが出来ない罪をいかに排除するか」はもう、拡大コピーして部屋に貼ろうかなってくらいの至言です。
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そしてすべてのトレーダーは負けることは避けられない。それは一つの過程であって、一喜一憂するものではない、大きな枠組の中で考えるというのも心に響きました。
これは人生でも同じことで、学生時代に失敗を経験しないまま社会にいきなり出ると心が折れてしまう事がありますが、本書いわく「なまじ偶然の成功が、あとでマーケットからの怖い仕返しが待っている」
「魔法少女まどか☆マギカ」でもお母さんが言ってましたが、「上手に転ぶこと」を早くから学んでおくことが重要なんですよね。
さらに「損失(失敗)はマーケットから得られる最高のおみやげ」だと本書は説いてます。そのたびにミスを減らし、より完璧なトレードができるようになる。
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また、トレードとギャンブルは違うという。「値が上がりそうだから買う」などの「なんとなく」という分別の付かないアプローチは娯楽であって知的ではない。娯楽なら映画を見たほうがマシ。
トレードとは、適切なポジションを取って、管理し、手仕舞いすること。賢くトレードすれば生き残り、ギャンブルすれば死ぬ。それが市場だと。
他にも「株価を決めるのは決算発表じゃなくて利益予想」だとか「株が上げ下げするのは事実ではなく、マーケットにいる人間の感情、特に欲や恐怖が決定する」など、とにかく珠玉の金言・格言の数々。
2002年に書かれたにも関わらず、今でも名著として読み継がれていることにはちゃんと理由がありました。
「失敗を受け入れて分析して糧にする」など、同じことを違う言葉で繰り返し何度も説いていることで、読んでいるうちに、その考えが自分の血肉になっていくのを感じた、そんな名著に出会えました。